占いから見えてくる、西洋と東洋の世界観の違い
現代に生きる私たちは、普段あまり意識していませんが、世界の捉え方には「西洋的な見方」と「東洋的な見方」という、まったく異なる2つのレンズがあります。
この違いは、占いという行為にもはっきりと現れています。
たとえば、同じ「あなたはどんな人?」という問いに対して──
西洋占星術では、生まれた瞬間の星の配置をもとに、性格や運命を「分析」します。
一方、東洋の占い(四柱推命や易など)では、天地自然との「巡り合わせ」の中で、今の流れと自分との「調和」を見つめていきます。
この違いは、占いだけでなく、私たちが世界をどう捉えるかという「哲学」の違いでもあります。
西洋的世界観(近代科学的パラダイム)
- 真実とは: 誰が見ても同じ「客観的事実」
- 方法論: 実験・観察・論理・数式・再現性
- 世界の捉え方: 分解して要素を分析する(還元主義)
- 時間軸: 直線的(進歩・発展・前進)
- 信頼の基準: 「証明されたか?データはあるか?」
- 見ている対象: 外の世界(外界)を見る
- 行動の原理: この現象は、なぜ・どうして起こるかを“証明する”
東洋的世界観(陰陽五行的・道家的パラダイム)
- 真実とは: 見る人の立場・関係性によって異なる「相対的な真理」
- 方法論: 体感・観察・直感・気配・バランスの把握
- 世界の捉え方: 全体をつなげて調和を見る(全体論)
- 時間軸: 円環的(巡り・循環・バランス)
- 信頼の基準: 「調和しているか?自然のリズムに合っているか?」
- 見ている対象: 自分の内と自然との“関係”を見る
- 行動の原理: この流れの中で、どう動いたら自然で無理がないかを“感じ取る”
西洋と東洋、ふたつの世界観の違いを一言で言うなら?
西洋的世界観とは
👉 「世界を解き明かすためのレンズ」
再現性・論理・客観性をもとに、物事を分解し、因果関係を明らかにする。
正しさや答えを“証明”することに価値が置かれる。
東洋的世界観とは
👉 「世界と調和して生きるためのレンズ」
自然や流れの中に自分を置き、全体との関係性・バランスを“感じ取る”ことに価値が置かれる。
答えよりも「いま何が自然か?」を大切にする。
「正解」よりも「納得」を大切にする東洋的世界観
西洋的世界観では、誰にとっても同じ「客観的な正しさ」が重視されます。
でも、東洋的世界観では──
👉 「人の数だけ“真実”がある」
👉 「いま、自分にとって自然で気持ちいいかどうか」
が大切にされます。
つまり、「自分の直感」や「体感」を信じることが、ひとつの羅針盤になるのです。
どちらが正しい、ではなく「どちらも使い分けられることが豊かさ」
- 西洋的視点は、答えを“頭で考える”力
- 東洋的視点は、答えを“心と体で感じる”力
占いを通して私たちは、「世界には一つの見方しかないわけではない」ということを思い出すことができます。
科学と直感、データと感覚、証明と調和。
どちらも大切にできたとき、私たちの人生はもっと自由でしなやかになるのかもしれません。
この両方を持てると、人生のあらゆる場面で「自分にとって自然で納得できる選択」ができるようになります。
わたしのやっている易占い・風水とは?
約3000年の歴史を持つ、中国最古の占術と人生哲学。
易占い・風水(えきうらない)は、古代中国で生まれた占術で、その源流は紀元前にさかのぼります。
その土台には「易経(えききょう)」という東洋最古の哲学書があり、儒教・道教・陰陽思想・五行説など、多くの思想のルーツにもなっています。
単なる占いではなく、
「人生をどう生きるか」「どのように変化と向き合うか」を説いた、“東洋の羅針盤”ともいえる存在です。
易は、“未来を占う”だけではなく“未来をつくる”ための道しるべ
易占いでは、コインを振って今の運気や変化の兆しを読み取ります。そこには、陰陽のバランス、五行の巡り、天地と人との関係性、変化の兆し——
あらゆる自然の法則が詰まっています。
“人生の流れを変えたいタイミング”こそ、易占い・風水が力を発揮する場面です。